2025年7月、第107回全国高等学校野球選手権茨城大会が幕を開けた。今年の茨城は、春の王者が本命視される一方、大会序盤で早くもシード校が姿を消す波乱が起きるなど、例年以上に先の読めない混戦模様を呈している。甲子園へのたった一枚の切符を掴むのはどの高校か。最新の状況と事実に基づき、大会の行方を展望する。
大会勢力図:本命不在か?群雄割拠の夏
今年の茨城県予選の最大のトピックは、Aシードの土浦日大の敗退だろう。2023年夏に甲子園ベスト4に輝いた強豪が、3回戦で古豪・水戸商業に1-2で惜敗。この結果は、今大会が「本命なき戦い」となることを象徴している。
各ブロックで有力校が順当に勝ち上がる一方、実力伯仲の好ゲームも多く、どのチームにも頂点を狙うチャンスが十分にあると言える。
優勝候補を分析する
◎本命:常総学院(春季県大会王者・Aシード)
やはり、優勝候補の筆頭は春の茨城を制した常総学院だろう。盤石の試合運びで春の大会を勝ち抜いた実力は本物。初戦となった2回戦も危なげなくコールドで勝利し、王者としての貫禄を見せつけている。投打にバランスの取れた戦力層の厚さは、過酷な夏を戦い抜く上で最大の武器となる。
〇対抗:霞ヶ浦(昨年代表・Bシード)
昨年の代表校・霞ヶ浦も虎視眈々と連覇を狙う。伝統的に好投手を擁し、堅実な野球で勝ち上がるスタイルは健在だ。初戦の日立一高戦を4-1で勝利し、順調なスタートを切った。エース左腕の市村才樹投手を中心に、最少失点で接戦をものにできるかが、優勝への鍵を握る。
△対抗:明秀日立(Bシード)
プロも注目する捕手・野上士耀(のがみ しよう)選手を擁する明秀日立も、優勝を狙える力を持つ。野上選手は、編集部が選ぶ「トッププロスペクト108名」にも名を連ねる世代屈指の好捕手。経験豊富な選手たちが多く残り、攻守に高いレベルでまとまっている。打線の破壊力は県内トップクラスだ。
大会をかき回すダークホース
- つくば秀英(秋季県大会王者・Bシード)
秋の茨城を制した実力は伊達ではない。明秀日立の野上選手同様、「トッププロスペクト108名」に選ばれた好投手・羽富怜央(はとみ れお)投手を擁し、投手力は大会屈指。春は早期敗退を喫したが、夏に向けてチームをどう立て直してきたか、その真価が問われる。 - 水戸商業(ノーシード)
Aシードの土浦日大を破ったことで、一気に大会の主役候補に躍り出た。伝統の堅い守りと粘り強い野球は、一発勝負のトーナメントで脅威となる。勢いに乗る今、どのチームにとっても不気味な存在であることは間違いない。 - 鹿島学園、常磐大高など
Bシードの鹿島学園や常磐大高も、コールド勝ちでトーナメントを勝ち上がるなど力を見せつけている。これらの実力校が上位争いにどう絡んでくるかにも注目だ。
今後の展望とまとめ
大会は中盤戦に差し掛かり、今後、有力校同士の直接対決が本格化する。おそらく準々決勝以降、常総学院の総合力、霞ヶ浦の投手力、明秀日立の打力、そしてつくば秀英や水戸商の勢いがぶつかり合うことになるだろう。
本命と目される常総学院が王者の道を突き進むのか。それとも、土浦日大の敗退をきっかけに、新たなヒーローが誕生するのか。真夏の太陽の下、球児たちが繰り広げる一瞬も目の離せない熱戦に期待したい。



コメント